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「もめる姉妹」と「もめない姉妹」

相続・贈与で「もめる姉妹」と
「もめない姉妹」の差は?

 

贈与という制度は、兄弟姉妹の間でもめる原因になりがち。誰がもらって誰がもらっていないか、兄弟姉妹の間で知れると複雑で、気になるものです。

 

祖先の法事、夏の「お盆」など、7月のこの時期は兄弟姉妹が勢ぞろいするタイミングです。久しぶりに顔を合わせるこの時期に贈与や遺産関連の話など2次相続の話が出やすいものです。仲良く話せていればいいのですが、うまくいかないことも多いのが現実です。そこで兄弟姉妹の間でもめないためのコミュニケーションの心がけをお話します。

 

なぜ、贈与は兄弟姉妹間の火種になるのか?

 

毎年決まった額を贈与する「暦年贈与」など生前贈与は節税対策の大きな力を発揮します。ところが、この贈与という制度は、兄弟姉妹の間でもめる原因になりがちです。もらった兄弟姉妹ともらっていない兄弟姉妹が、お互いの間で知ることになれば複雑ですし、知らなくても知った時には気になるものです。

 

 

 しかし、贈与というのは、兄弟姉妹を集めていっせいに渡すなどということは、まずありません。親がどの子にどれだけお金をあげようかとタイミングを見計らって渡すからです。贈与する相手とタイミングは、大きく2つに分かれます。

 

 1つは、困っている相続人(子)に多くあげるケースです。当センターで以前、聞いた話ですが、子が4人いたら、1人くらい貧乏な子がいたほうがうれしいという人の話です。理由は、「金持ちの子にお金(生前贈与)をあげてもさほど喜ばないけれど、貧乏な子はとても喜びますよ」という話です。そう考えている親もいるという考え方ですが、納得できないこともありません。きっとそんな親心もあるのでしょう。

次の話は、みんなに平等にあげるというケースです。たとえば、「長女には家を買うために援助をしたから、長男のほうの孫には入学金を支援しよう」「同居の子には常日頃から出してあげているから、たまには他の子にもあげよう」という話です。

 

 つまり、兄弟姉妹の不平等を解消するため、贈与でバランスをとろうという発想です。しかし、親は平等にしているつもりでも、贈与するタイミングがずれると、子どもは心穏やかではありません。「長女はもらったのに、長男であるうちはもらっていない」と思う気持ちが湧いてきてしまいます。ここが贈与の難しいところです。

 

 

もめない贈与のコツは「オープンにしないこと」

 

もめる原因になるので、贈与は兄弟姉妹の間ではオープンにしないほうがよいでしょう。

 

分かりやすく親等で申し上げると、兄弟姉妹は線が直接つながっていません。親子は1親等で兄弟姉妹は2親等です。親と子はつながっていますが、兄弟姉妹は親を通じてつながっているわけであり、横につながっていないのです。

 

兄弟姉妹同士のつながりは、親と子のつながりより絶対的に弱いわけで、もし親がいなくなったら兄弟姉妹のつながりは消えてしまうと考えることができます。極端ですが、兄弟姉妹は他人のはじまりですから、お互いに贈与について突っ込ませないようにすることも、もめないため親は争族と同様に配慮して上げることが重要です。

 

良くある話ですが、「長男は大学卒だったじゃないか」「長女の披露宴は盛大にやっただろう」からはじまり、「浪人で無駄なお金を親に使わせたじゃないか?」「サラ金の借金の尻ぬぐいを親にさせて」という話まで、言い出したらきりがなくなります。

 

 相続の話し合いでは、金額をすべてオープンにしないと話し合いは進みません。ところが、贈与は親が自分の裁量でこっそり子らにしていることが多いため、それをオープンにしてしまうともめる可能性は高くなるのです。

 

ただし、親が亡くなる7年前までの贈与は、相続財産に持ち戻して相続税の算出をしなくてはなりません。

 

相続税の課税対象となる場合には、その間の贈与をオープンにしなければならないのです。そうしないと、脱税とみなされることにもなりかねません。しかし、親の死後に20年前、30年前のことを兄弟姉妹で持ち出して、「兄貴は子どもが多くて、ずいぶん学費を支援してもらっただろう」とか「お姉さんの披露宴は兄弟姉妹のなかで一番豪華だった」などと蒸し返すのは、話をこじらせるだけです。

 

生命保険金の受け取りで兄弟姉妹が険悪に

 

生命保険金は曲者です。相続のときにわかってしまうからです。

 

亡くなった方が保険契約者で保険料を負担していた生命保険金を受け取った場合、生命保険金を相続により取得したとみなされます。つまり、亡くなった親が掛け金を負担していて、子どもが生命保険金を受け取ると、それは親から子どもに対するみなし相続となるわけです。

 

 

子ども全員が受取人になっていれば問題はないのでが、跡取りが1人だけ受取人になっている場合には理解できます。ところが、3人のうち1人だけが受取人であったことから、兄弟姉妹がもめてしまったという例は多くあります。

 

 受取人だった1人は結婚して独立していましたが、残りの2人である長男と長女は独身で、亡くなったお母さんと同居していました。おそらく、お母さんは同居している長男と長女に対して、普段から援助をしていたのではないかと思います。それで、バランスをとるために残りの1人を生命保険金の受取人にしたのかもしれません。

 

生命保険金には非課税枠500万円があるのですが、相続に際しては相続財産に合算し、申告しなければなりません。ですから、1人は自分だけが受取人になることが明るみに出るのを恐れたわけです。しかし、隠し通すわけにはいきません。やがて長男と長女の知るところとなりました。

 

 最終的には、なんとか収まりましたが、一時はやや険悪な雰囲気になったと聞きます。無理もありません。自分の知らないところで、親は二男と結託しているように感じたに違いありません。

 

親にしてみれば、生命保険金でバランスをとりたかったのでしょうが、相続の場面でそれを知った長男と長女の気持ちも想像しておくべきです。できれば、長男と長女にも別に何かを渡しておけばよかったのだと思います。現金でなくても、ある程度まとまった資産を渡しておけば、長男と長女も「私たちは生命保険金の受取人ではなかったけれども、それは私たちがこれまで同居して世話になっていたから、残りの二男とのバランスを考えたのだろう」と冷静に考えることができたかもしれません。

 

 私たちセンターの相続の経験では、「この子にだけは憎くて渡すのが嫌だ」という親はほとんどいません。ほとんどの親はバランスを考えているのです。ただ、それを子どもたちにうまく理解してもらえるようにしないと、もめる原因になってしまうのです。

 

もめない姉妹がやっている
コミュニケーション術

 

 それでは、兄弟姉妹が贈与や相続でもめないためには、どうすればよいのでしょうか。

 

 相続は、兄弟姉妹の関係に一番影響のあるイベントです。相続というのは単なる遺産の分配だけではありません。親の気持ちを相続していくと同時に、兄弟姉妹同士が残りの人生を心地よく暮らしていくための通過点でもあるのです。

 

ですから、相続を無事に終わらせることは、その後の兄弟姉妹の人生にとって必要不可欠な条件といってもよいでしょう。

 

 そのために、相続前は「とにかく親には必ず相続がある」ということを念頭において行動する必要があります。基本は「気を使い、お金を使う」ことです。

 

 たとえば、旅先からのお土産、お歳暮、子どものお祝いなどを、折に触れて兄弟姉妹の家に贈るのもその一つ。とくに、子どものお祝いというのは、かなりの効果があります。七五三、幼稚園の入園、小学校入学などのお祝いを贈ると、「よそのうちのことなのに、よく忘れずにいてくれる」と感激してくれることでしょう。一つひとつはささやかかもしれませんが、その積み重ねが人の印象をつくりあげていくものです。

 

長男や本家の人ならば、法事や結婚式などに兄弟姉妹を呼ぶときは、交通費を出してあげて、帰りにはお土産をつけることが大切です。そんなにお金を使うのかと思うかもしれませんが、将来のいざこざが防げると思えば安いものです。出すべきところは出さなくてはいけません。

 

 もちろん、本家だからといって偉そうにしてはいけません。あくまでも、自分たちは先祖代々の土地を預かっている管理人だという態度で、遠方から兄弟姉妹やその家族を感謝の気持ちで迎えるのです。

 

 分家の人たちも、本家とのコミュニケーションを大切にしたいものです。電話で話すのもよいのですが、やはり形あるものを贈るというのが一番です。

 

 

 常から地元の名産品を贈るのもおすすめです。それだけ、普段から相手を気にかけているという表明になるからです。受け取ったほうも悪い気はしません。値段は高いものでなくてよいのです。2000円や3000円程度のもので十分で、その代わり回数を多く贈るのが大切です。高いのをたまに贈るよりも、安くてもいいからお盆やお歳暮を繰り返し贈るのがコツです。

 

 ここまで例を上げて紹介してきましたが、当センターがさまざまな相続のお世話をしてきましたが当センターの結論としては、もめる原因は争族ではお金だけの問題ではありません。むしろ、お金が2割で、残りの8割は気持ちの問題であると考えております。

 

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