相続して最も大変だった遺産は?

相続して最も大変だった遺産は?

 

 

いつかは直面する相続問題のなかで、遺産というと土地や建物などの不動産、預貯金をイメージしますが、実際はどのようなものが多く相続されているのでしょうか。そうした遺産を相続するにあたり、相続して大変だった遺産について相続相談福岡センターの講座受講者200人アンケートの結果のお知らせです。

 

 

Q.これまでに「相続を経験したか」？

 

・はい……42.9%

・いいえ……57.1%

 

 

Q.相続財産について教えて下さい？

 

1位　現金、預貯金……46.1%

2位　不動産(建物、店舗、土地、田畑、山林など)……30.6%

3位　動産(車、宝石、家財など)……11.9%

4位　負債(借金、借入金、未払い分の税金など)……5.0%

5位　有価証券(株式、投資信託、社債など)……4.1%

6位　権利(著作権・特許権・損害賠償請求権など)……2.3%

 

1位：「現金、預貯金」

2位：土地や建物などの「不動産」、車や宝石などの「動産」

4位：相続したくない「負債」

 

 

相続手続きは煩雑で遺産をめぐる争いなどをイメージしてしまいます。

実際に大変だったことを聞きました。

 

Q.相続するのが一番大変だったものは? 

 

・農地、畑、山などの土地

「祖父の田舎の土地を親族でどういうふうに分けるか」

 

「不動産の名義変更するさいの親族の同意」

 

「司法書士に登記手続きを依頼するなど手間取った」

 

「不動産に祖父の相続がのこっていた。大変」

 

「農地は資産価値もないのに維持費が高い」

 

一番多かった「不動産」。相続にあたり、煩雑な手続き、分配についての親族で話し合い、資産価値はなかった。

 

・戸籍謄本関連

「戸籍謄本面倒。何度か引越しして街の戸籍謄本を申請」

 

「父が、何度も本籍変更大変」

 

「親の戸籍を遡り入手。不動産の確定に時間が」

 

「戸籍謄本等の準備が大変」

 

相続では、書類を揃えることが必要で、中でも大変な「戸籍謄本」。親の遺産を相続する場合、亡くなった親が出生した時からの戸籍謄本が必要となります。意外に親が住んでいた街や本籍を知らない子も多い。

 

・税金が高い

「相続税がかかった」

 

「山の相続は固定資産税の支払いが大変」

 

「兄弟はいないが、相続税の額がすごい」

 

相続というと、相続税の額に驚く方も多くあります。土地など不動産の場合、固定資産税を払うことになり大変です。

 

・時間がかかる

 

「手続きが面倒で一年位かかった」

 

「土地の名義変更が家族が多と同意を得て届け出るまでに手間取った」

 

「不動産は登記など手間と費用と時間がかかった」

 

親の戸籍謄本の取得だけでなく、相続には手間と時間がかかるという声が多い。不動産の場合は相続によって所有者が変わる「相続登記」の手続きが大変という声が多い。

 

・弁護士、税理士などのお金がかかる

 

「相続手続のために、税理士と弁護士の費用が多くなった」

 

「一人ではできないが専門家に頼むと高額な費用が掛かる」

 

「土地と家屋を司法書士に依頼せずに自分で相続の手続きを行った」

 

 

相続の様々な手続きの必要がありますが、専門知識が必要のため、行政書士などの専門家の手を借りることも必要となります。遺産をめぐって親族間トラブルが発生した時などはなおさらでそのための費用が想定外だったという声が多くありました。

 

・隠れた負債

 

「不動産があり抵当設定された借金が多くあり、さらに隠れた借金も予想されたので、相続放棄をしました」

 

「会社が倒産して数年後に父が亡くなり、借金が大量に残っていて、裁判所に申請する必要があり大変だった」

 

相続したものランキングしていた「負債」。親が亡くなって初めて、大変な借金を抱えていたことや、完済してないローンをった人も少なくありません

 

まとめ

 

相続で大変だったのは「土地」という声が多数でした。揃える書類も多く、相続人が多いと話し合いや説得の時間も必要なため、手続きが完了するまで時間がかかったという人がほとんどです。

 

相続してホッとした後に、相続税や固定資産税の支払いがやってきます。専門家からのフォローが必要なことも多く、相続するためには時間だけでなく、お金が必要であることもわかりました。複雑な手続きを乗り切るためには気力も必須です。