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相続放棄の必要書類
相続放棄の申述をする際には、申述人と被相続人との続柄によって必要書類が異なります。
ここでは「親子」「兄弟姉妹」「甥姪」の3つのケースに分けて、詳しく説明します。
相続放棄の申述に必要な基本書類(共通)
まず、どの続柄でも共通して必要になる書類は以下の通りです:
1. 相続放棄申述書(家庭裁判所の指定様式)
2. 申述人の戸籍謄本
3. 被相続人の死亡の記載がある戸籍(除籍)謄本
4. 被相続人の住民票除票または戸籍の附票
5. 収入印紙(800円)
6. 郵便切手(裁判所によって異なる)
これらは、申述人が「相続人であること」並びに「相続放棄の意思があること」を証明するために必要です。
親子関係(子が相続放棄する場合)
子は第一順位の相続人です。親が亡くなった場合、子が相続放棄するには比較的シンプルな書類で済みます。
必要書類の詳細:
1. 申述人(子)の戸籍謄本:親子関係を証明するため
2. 被相続人(親)の死亡の記載がある戸籍謄本
3. 被相続人の戸籍の附票または住民票除票:最後の住所地を確認するため
注意点:
①. 兄弟姉妹がいる場合でも、子が相続放棄すれば次に親(直系尊属)や兄弟姉妹に相続権が移ります。
②. 相続放棄は「相続開始を知った日から3か月以内」に申述する必要があります。
兄弟姉妹が相続放棄する場合
兄弟姉妹は第三順位の相続人です。つまり、被相続人に配偶者や子、親がいない場合に相続権が発生します。
必要書類の詳細:
1. 申述人(兄弟姉妹)の戸籍謄本
2. 被相続人の死亡の記載がある戸籍謄本
3. 被相続人の出生から死亡までの連続した戸籍謄本:兄弟姉妹関係を証明するために、親が共通であることを示す必要があります
4. 被相続人の戸籍の附票または住民票除票
注意点:
①. 被相続人の出生から死亡までの戸籍をすべて揃える必要があるため、取得に時間がかかることがあります。
②. 兄弟姉妹が相続放棄すると、甥姪に相続権が移る可能性があります。
甥姪が相続放棄する場合
甥姪は代襲相続人として相続権を持つことがあります。たとえば、被相続人の兄弟姉妹がすでに亡くなっている場合、その子(甥姪)が相続人になります。
必要書類の詳細:
1. 申述人(甥姪)の戸籍謄本
2. 被相続人の死亡の記載がある戸籍謄本
3. 被相続人の出生から死亡までの戸籍謄本
4. 申述人の親(被相続人の兄弟姉妹)の死亡の記載がある戸籍謄本:代襲相続人であることを証明するため
5. 被相続人の戸籍の附票または住民票除票
注意点:
①. 甥姪の場合、被相続人との関係を証明するために複数人分の戸籍が必要になります。
②. 書類の取得先が複数の市区町村にまたがることもあるため、時間に余裕を持って準備しましょう。
書類の取得方法と提出先
1. 戸籍謄本・附票:本籍地の市区町村役場で取得。郵送請求も可能ですが、1~2週間かかることがあります。
2. 申述書:家庭裁判所のホームページからダウンロード可能
3. 提出先:被相続人の最後の住所地を管轄する家庭裁判所
申述期限と費用
1. 申述期限:相続開始を知った日から3か月以内(民法915条)
2. 費用:
o 収入印紙:800円(申述人1人につき)
o 郵便切手:裁判所によって異なる(数百円程度)
相続放棄は、財産よりも借金が多い場合などに有効な手段ですが、書類の準備と期限管理が大事になってきます。
続柄によって必要な戸籍の範囲が変わるから、早めに確認しておくことが安心につながります。
以下のフォームに必要事項をご記入の上、「送信する」ボタンをクリックしてください。
入力がうまくいかない場合は、上記内容をご確認のうえ、メールにてご連絡ください。
送信先アドレス:example@example.com