証券会社に預けている株式は基本的に有価証券と考えていいのか

証券会社に預けている株式は基本的に有価証券と考えていいのか

結論から言うと、証券会社に預けている株式は、基本的に「有価証券」と考えて問題ありません。

ただし、少し丁寧に整理すると理解がよりクリアになります。

株式はそもそも「有価証券」

会社法・金融商品取引法の世界では、株式そのものが法律上の有価証券として扱われます。

上場株式

非上場株式 どちらも「有価証券」に分類されます。

証券会社に預けている場合は「電子化された有価証券(振替有価証券)」扱い

2009年の電子化以降、株券は紙ではなくなり、証券会社やほふり(証券保管振替機構)で電子的に管理されています。

つまり、あなたが証券会社の口座に保有している株式は、

振替制度によって電子的に管理されている有価証券

「株式」という権利そのものを保有している状態

と理解すればOKです。

税務上も「有価証券」として扱われる

相続税・贈与税・所得税の世界でも、証券会社にある株式は有価証券として評価されます。

相続税:相続財産の「有価証券」区分

所得税:譲渡所得の対象(株式等の譲渡所得)

贈与税:有価証券として評価

どの制度でも「有価証券」として扱われるため、実務上もその理解で問題ありません。

例外や注意点は?

ほとんどありませんが、強いて言えば次のようなケースがあります。

● 投資信託 → 有価証券ではなく「金融商品」扱い

(ただし税務上は「有価証券に類するもの」として扱われる)

● 外貨預り金 → 有価証券ではない

(預金に近い扱い)

株式そのものについては例外なく「有価証券」です。

ポイント

エンディングノートや相続の説明をされる際には、

「証券会社の株式=有価証券」

「相続財産としては『有価証券』区分に入る」

「電子化されているため、紙の株券は存在しない」

このあたりを押さえておく必要があります

 

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公正証書遺言の遺言執行者は有価証券の売却手続きを証券会社のできるか

結論から言うと、公正証書遺言で選任された遺言執行者は、証券会社で有価証券(株式)の売却手続きを行うことができます。 ただし、実務上は 必要書類 と 証券会社ごとの手続き を正確に踏む必要があります。

 

法律上:遺言執行者は「相続財産の管理・処分」ができる

民法1012条で、遺言執行者には次の権限が与えられています。

相続財産の管理

遺言の内容を実現するための処分行為

つまり、遺言に「株式を売却して○○に渡す」と書かれていれば、遺言執行者は売却できる権限を持つということです。

実務上:証券会社は遺言執行者による売却を認めている

証券会社は、遺言執行者の権限を確認したうえで、次のような手続きを受け付けます。

● 遺言執行者ができること

株式の売却

売却代金の受領

名義変更(相続手続き)

解約・払戻し

● 証券会社が求める主な書類

証券会社によって微妙に違いますが、一般的には以下です。

書類 内容

公正証書遺言の正本 遺言執行者の指定を確認

遺言執行者の印鑑証明書 本人確認

遺言執行者の本人確認書類 運転免許証など

被相続人の戸籍(出生~死亡) 相続関係の確認

相続人全員の戸籍 相続関係の確認

遺言執行者選任審判書(必要な場合) 自筆証書遺言などの場合

公正証書遺言の場合は「遺言執行者の指定」が明確なので、手続きは比較的スムーズです。

注意点:遺言内容が「売却」を明示しているか

遺言執行者の権限は広いですが、遺言に書かれていない財産処分は慎重に扱う必要があります。

● 売却が明示されている場合

→ 遺言執行者は売却可能

● 売却が明示されていない場合

→ 「遺言の実現に必要な範囲」で売却が可能 (例:特定の金額を渡すために売却が必要など)

まとめ

公正証書遺言で遺言執行者が指定されていれば、証券会社の株式は遺言執行者が売却できます。証券会社ごとに必要書類があるため、事前確認が大切です。

 

証券会社が要求する資料とは原則としてどうゆうものか

証券会社が相続・遺言執行の手続きで「原則として」要求する資料は、どの会社でもほぼ共通しています。 水田さんのセミナーでも整理しやすいように、体系的にまとめます。

原則として証券会社が要求する資料(共通項目)

① 遺言関係の書類

公正証書遺言の正本または謄本 → 遺言執行者の指定内容を確認するため

遺言執行者の印鑑証明書 → 実印の確認

遺言執行者の本人確認書類(運転免許証など)

② 被相続人(亡くなった方)の戸籍関係

被相続人の出生から死亡までの戸籍一式 → 相続関係の確認

被相続人の住民票の除票または戸籍の附票 → 最終住所の確認

③ 相続人全員の戸籍関係

相続人全員の戸籍謄本 → 遺言があっても、相続関係の確認は必須

相続人全員の印鑑証明書(求められる場合あり) → 遺言執行者が単独で手続きできる場合でも、会社によっては求めることがある

④ 証券会社が必要とする独自書類

相続手続き依頼書(証券会社の指定書式)

遺言執行者の届出書(証券会社の指定書式)

マイナンバー提出(遺言執行者・相続人) → 法令に基づく本人確認

⑤ 財産確認のための書類

被相続人の証券口座番号がわかる書類 (取引報告書・残高報告書など)

保有銘柄の一覧(証券会社側で確認できるが、提出を求められることも)

遺言執行者が売却する場合に追加で必要になること

遺言執行者が株式を売却する場合、証券会社は次を確認します。

遺言内容に「売却」または「処分権限」が明示されているか

遺言執行者が口座管理者として登録されているか (登録手続きが必要)

売却自体は可能ですが、 「遺言執行者の権限登録」→「売却」 という順番を踏む必要があります。

まとめ

証券会社が要求する資料は、 ①遺言書、②遺言執行者の本人確認、③被相続人の戸籍、④相続人の戸籍、⑤証券会社の指定書類 の5つが基本セットです。

 

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