配偶者が亡くなったらすること

●葬祭費・埋葬料の申請

国民健康保険:葬祭費(3〜7万円)

社会保険:埋葬料(5万円) ※申請しないと受け取れません。

配偶者が亡くなったときに「初心者でも迷わず進められるように、体系的にまとめたガイド」です。 

◆配偶者が亡くなったらすること

― 初めてでも迷わない「時系列でわかる完全ガイド」

配偶者を亡くした直後は、深い悲しみの中で次々と手続きが押し寄せます。 「何から手をつければいいのか分からない」「期限に遅れたらどうなるのか不安」という声は非常に多く、特に初めて経験する方にとっては大きな負担になります。

しかし、手続きは 時系列で整理すると驚くほど分かりやすくなり、漏れや不安が減ります。 このガイドでは、死亡直後から10か月以内までに必要なことを、初心者向けに丁寧に説明します。

まずは「いつまでに何をするか」

配偶者が亡くなった後の手続きは、次の5つのフェーズに分かれます。

フェーズ 時期 主な内容

① 緊急対応 当日〜7日以内 死亡診断書、死亡届、火葬許可、葬儀

② 行政手続き 〜14日以内 年金停止、健康保険、介護保険、世帯主変更

③ 相続の準備 〜3か月以内 遺言書確認、相続人確定、財産調査、相続放棄判断

④ 税務・遺産分割 〜10か月以内 準確定申告、相続税申告、遺産分割協議

⑤ 名義変更 10か月以降 不動産・預貯金・保険などの名義変更

この順番で進めれば、初心者でも迷いません。

◆フェーズ① 死亡直後〜7日以内に行うこと

(最も慌ただしく、期限が短い部分)

1. 死亡診断書(または死体検案書)を受け取る

医師が作成します。 死亡届と一体の書類になっており、後の手続きの起点となる非常に重要な書類です。

●ポイント

必ず 5〜10枚コピーを取る(後の保険・銀行・年金で必要)

氏名・生年月日の誤記がないか確認

原本は死亡届提出で役所に提出されるため手元に残らない

2. 親族・関係者への連絡

まずは近親者(子・兄弟姉妹など)へ連絡します。 会社関係や友人は、葬儀の日程が決まってからで構いません。

●伝える内容

誰が亡くなったか

現在どこにいるか

来てほしいタイミング(すぐ/後で)

3. ご遺体の搬送・安置

病院では長く安置できないため、葬儀社へ搬送を依頼します。 葬儀社が決まっていない場合は病院が紹介してくれます。

●安置場所

葬儀社の安置施設

自宅(希望があれば)

4. 葬儀社との打ち合わせ

葬儀の形式・日程・費用を決めます。

●葬儀の種類と費用目安

一般葬:150〜200万円

家族葬:80〜120万円

一日葬:40〜80万円

直葬:20〜40万円

※複数社から見積もりを取ると安心。

5. 死亡届の提出(7日以内)

死亡診断書と一体の書類。 多くの場合、葬儀社が代行します。

●提出先

故人の本籍地

死亡地

届出人の住所地(自分の住民票のある市区町村でOK)

●提出すると

火葬許可証が発行される → これがないと火葬できないため非常に重要

◆フェーズ② 死亡後14日以内に行う行政手続き

(忘れると「過払い返還」などの不利益が出る部分)

6. 健康保険の資格喪失・保険証返却(14日以内)

●区分と手続き先

国民健康保険 → 市区町村

社会保険(会社員) → 勤務先・健康保険組合

後期高齢者医療 → 市区町村

 

7. 介護保険の資格喪失(14日以内)

保険証を返却し、過払いがあれば還付されます。

8. 年金受給停止の手続き

年金を受給していた場合は必ず行います。 放置すると「過払い返還請求」が来ます。

●期限

厚生年金:10日以内

国民年金:14日以内

●未支給年金

死亡月までの年金は遺族が受け取れます(請求期限:5年)。

9. 世帯主変更届(必要な場合)

配偶者が世帯主だった場合に提出します。 夫婦2人世帯の場合は自動的に残った配偶者が世帯主となり、届出不要のこともあります。

◆フェーズ③ 死亡後3か月以内に行う「相続の準備」

(ここが最も重要。相続放棄の期限がある)

10. 遺言書の有無を確認する

遺言書があれば内容が最優先されます。

●確認場所

自宅の金庫・引き出し

法務局(遺言書保管制度)

公証役場(公正証書遺言)

●絶対にしてはいけないこと

封印された遺言書を勝手に開封する → 家庭裁判所で「検認」が必要 → 勝手に開けると過料(5万円以下)

11. 相続人を確定する(戸籍収集)

思い込みで進めると後でトラブルになります。

●必要書類

故人の出生から死亡までの連続した戸籍

相続人全員の現在の戸籍

●注意点

認知した子

養子

前婚の子 なども法定相続人になります。

12. 相続財産の調査

財産だけでなく「借金」も調べます。

●調査するもの

預貯金

不動産

保険

株式・投資

借入金

クレジットカード

公共料金

自動車

貸金庫

13. 相続放棄・限定承認の判断(3か月以内)

借金が多い可能性がある場合は特に重要。

●期限

相続開始を知った日から 3か月以内

●判断のポイント

借金が不明 → 専門家に相談

放棄すると「最初から相続人でなかった扱い」になる

放棄は家庭裁判所で申述する必要がある

◆フェーズ④ 死亡後4〜10か月以内の税務・遺産分割

14. 準確定申告(4か月以内)

故人に事業所得・不動産所得・雑所得がある場合に必要。

 

15. 遺産分割協議

相続人全員で話し合い、財産の分け方を決めます。

●協議書を作成

銀行・法務局・保険会社などで必要になります。

●注意点

相続人全員の署名・実印

印鑑証明書が必要

1人でも反対すると進まない

16. 相続税申告・納付(10か月以内)

財産額によっては申告が必要です。

●期限

相続開始を知った日の翌日から 10か月以内

●対象

不動産が複数

預貯金が多い

生命保険が多額

事業をしていた などの場合は要注意。

◆フェーズ⑤ 名義変更(10か月以降)

17. 不動産の名義変更(相続登記)

2024年から相続登記は義務化。 放置すると過料の可能性があります。

18. 預貯金の解約・名義変更

銀行ごとに必要書類が異なります。

19. 自動車・保険・証券などの名義変更

一覧を作って漏れを防ぎます。

◆初心者が特に迷いやすいポイント(心理面も含めて解説)

●①「何から始めればいいか分からない」

→ まずは 死亡診断書のコピーを取る → 次に 葬儀社と死亡届の段取りを確認する

●②「期限が怖い」

→ 期限が短いのは 7日・14日・3か月・10か月 の4つだけ → このガイドの順番で進めれば必ず間に合う

●③「相続放棄の判断が難しい」

→ 財産調査をしてから判断 → 借金が不明なら専門家へ相談

●④「遺言書が見つかったが開けていいか?」

→ 封印がある場合は絶対に開けない → 家庭裁判所で検認が必要

◆まとめ:配偶者が亡くなった後の手続きは「順番」がすべて

配偶者を亡くした直後は、精神的にも体力的にも非常に負担が大きい時期です。 しかし、手続きは 時系列で整理すれば必ず進められます。

このガイドの順番で進めれば、初心者でも迷わず、期限を守りながら確実に手続きを終えられます。

 

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