相続相談福岡センター:〒818-0056 福岡県筑紫野市二日市北2-3-3-205
相続手続きは「誰に頼むか」
相続は、表面上は「必要書類を集めて提出するだけ」のように見えます。しかし実際には、
• 法律
• 税金
• 不動産
• 金融機関
• 家族関係
• 心理的な対立 など、複数の専門領域が複雑に絡み合う“総合問題”です。
そのため、依頼先によってできること・できないこと・得意分野・費用・スピード・家族の負担・トラブル回避力が大きく変わります。
さらに、遺言がある場合とない場合でも、依頼先の役割や必要な手続きが大きく変わります。
1. 相続手続きの全体像
相続手続きは大きく分けると次の流れになります。
1. 死亡届・葬儀・役所手続き
2. 相続人の確定(戸籍収集)
3. 遺言書の有無の確認
4. 相続財産の調査(不動産・預貯金・保険・証券など)
5. 遺産分割(話し合い)
6. 名義変更・解約・相続税申告
このうち、
• 法律が絡む部分
• 税金が絡む部分
• 不動産が絡む部分
• 家族間の調整が必要な部分 は、依頼先によって対応範囲が異なります。
2. 依頼先ごとの特徴
以下では、主要な依頼先を比較しながら説明します。
① 行政書士
行政書士は、相続の中でも 「書類作成」 を中心に扱う専門家です。
行政書士が得意な領域
• 相続人調査(戸籍収集)
• 相続関係説明図の作成
• 財産目録の作成
• 遺産分割協議書の作成
• 金融機関の相続手続きのサポート
• 自筆証書遺言の作成支援
• 公正証書遺言の作成サポート
行政書士の強み
• 家族関係の整理が得意
• 高齢者に寄り添った説明ができる
• 手続きの全体像を把握し、必要に応じて他士業と連携できる
• 費用が比較的リーズナブル
行政書士の限界
• 遺産分割の代理交渉はできない
• 税務申告はできない
• 不動産登記はできない
② 司法書士
司法書士は、相続の中でも 不動産登記 を専門とします。
司法書士が得意な領域
• 不動産の名義変更
• 相続登記
• 法務局手続き
• 家庭裁判所の一部手続き(相続放棄など)
強み
• 不動産が多い家庭では必須
• 登記の正確性が高い
限界
• 税務申告は不可
• 遺産分割の代理交渉は不可
• 金融機関手続きは別料金のことが多い
③ 税理士
税理士は 相続税申告 の専門家です。
税理士が得意な領域
• 相続税の計算
• 節税アドバイス
• 不動産評価
• 税務署対応
強み
• 相続税が発生する家庭では必須
• 生前対策にも強い
限界
• 戸籍収集や遺産分割協議書作成は別料金
• 金融機関手続きは対応外のことが多い
④ 弁護士
弁護士は 相続トラブルの最終手段 です。
弁護士が得意な領域
• 遺産分割の代理交渉
• 調停・審判の代理
• 相続人同士の対立解消
• 遺留分侵害額請求
強み
• 争いがある場合は唯一の選択肢
• 法的強制力のある解決が可能
限界
• 費用が高額
• “争い前提”のため、家族関係が悪化しやす
3. 遺言がある場合とない場合
ここが最も重要なポイントです。
◆ 遺言が「ある」場合
遺言があると、相続手続きは 圧倒的にスムーズ になります。
遺言がある場合の流れ
1. 遺言書の確認(自筆・公正証書)
2. 検認(自筆の場合)
3. 遺言執行者の選任
4. 遺言内容に従って名義変更
依頼先の役割
• 行政書士:遺言執行者の事務サポート、金融機関手続き
• 司法書士:不動産登記
• 税理士:相続税申告
• 弁護士:遺留分トラブルがある場合のみ
遺言があると起きるメリット
• 遺産分割協議が不要
• 相続人同士の話し合いが最小限
• 手続きが早い
• 争いが起きにくい
遺言が「ない」場合
遺言がないと、相続人全員で話し合う必要があります。
遺言がない場合の流れ
1. 相続人調査
2. 財産調査
3. 遺産分割協議
4. 協議書作成
5. 名義変更
依頼先の役割
• 行政書士:協議書作成、戸籍収集、手続き全般のサポート
• 司法書士:不動産登記
• 税理士:相続税申告
• 弁護士:話し合いがまとまらない場合
遺言がないと起きるデメリット
• 相続人全員の同意が必要
• 1人でも反対すると手続きが止まる
• 連絡が取れない相続人がいると進まない
• 争いに発展しやすい
4. 「誰に頼むか」で変わる
ここでは、依頼先によって結果が変わる典型例を紹介します。
① 不動産が主な財産の家庭
不動産は分けにくく、共有名義にすると将来トラブルの原因になります。
• 行政書士:分け方の選択肢を整理
• 司法書士:登記を正確に実施
• 税理士:不動産評価と節税
• 弁護士:共有名義で揉めた場合の調停
依頼先の連携が重要です。
② 兄弟姉妹が多い家庭
人数が多いほど意見が割れます。
• 行政書士:全体の調整役
• 弁護士:対立が激しい場合
行政書士が入ることで、争いに発展する前に整理できるケースが多いです。
③ 疎遠・不仲の相続人がいる家庭
連絡が取れない、話したくない、というケースでは、 行政書士が“中立的な窓口”として機能します。
④ 子どものいない夫婦
配偶者+兄弟姉妹(甥姪)が相続人になるため、トラブルが多い典型例です。
遺言がないと、配偶者が住む家を守れないケースもあります。
⑤ 事実婚・内縁関係
遺言がないと、パートナーは一切相続できません。 行政書士による生前対策が必須です。
⑥ 再婚家庭
前妻の子が突然登場するケースは非常に多いです。 遺言がないと、相続手続きが複雑化します。
5.相続は「誰に頼むか」で結果が変わる
相続は、
• 法律
• 税金
• 不動産
• 家族関係
• 心理 が絡むため、依頼先の選択がそのまま“家族の未来”を左右します。
遺言がある場合
→ 手続きはスムーズ。行政書士+司法書士+税理士の連携で十分。
遺言がない場合
→ 話し合いが必要。行政書士が全体の整理役として最適。 → 争いがあれば弁護士が必要。
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