筑紫野・太宰府 なぜ高齢者は動かないか

終活講座を行っていますが、最近の傾向として参加者はだんだん高齢化しています。

講座では、遺言と認知症になってからでは遅いので元気なうちに財産管理をしてくれる家族を決めることを進めています。

しかし、70代、80代の高齢夫婦でも遺言と財産管理を考えていなようです。講座で決めないことで家族に迷惑がかかることを伝えています。だから講座終了後に「ありがとう」とおっしゃって皆さんお帰りになります。

でも、遺言も財産管理人も決めません。どうすれば終活講座で決断してくれるか聞きたいところです。

それは、70〜80代夫婦が終活講座で “決断しない” のは知識不足ではなく、夫婦心理と家族心理がブレーキになっているからです。 

だから講座では、 「夫婦が自分たちの問題として向き合う場をつくる」 ことが決断の引き金になります。

そのための“講座内での声かけ・進め方”を、 高齢夫婦の心理に合わせた順番で実行できるステップ形式でまとめました。

高齢夫婦が講座で決断するためのステップガイド

パターン1

夫婦の“共通の不安”を言語化させる

心理の土台づくり

高齢夫婦は自分の不安よりも“相手の負担”を気にして決断を避けます。

講座での声かけ例:

「ご夫婦で、もしもの時に一番心配なのは何でしょうか?少しだけ顔を見合わせて考えてみてください。」

夫婦に向けて「お二人が一番心配していることは何ですか?」と問いかける

夫婦で顔を見合わせる時間を意図的に作る

不安を言語化させると“自分たちの問題”として認識が始まる

パターン2

“夫婦どちらかが先に弱る”現実を示す

行動の必要性

高齢夫婦は『二人とも元気』を前提に考えるため、準備の必要性を感じません。

講座での声かけ例:

「ご夫婦の場合は、どちらかが先に弱った時に“もう一人が困らない準備”が必要になります。」

実例として“片方が入院した瞬間に困ること”を具体的に示す

銀行凍結・不動産売却・介護費支払いなど、夫婦に直結する事例を使う

「どちらが先でも困らない準備」を強調する

パターン3

“夫婦のための遺言”という再定義をする

抵抗感の除去

高齢者は『遺言=子どものため』と思っており、夫婦自身のメリットを理解していません。

講座での声かけ例:

「遺言は子どものためではなく、まず“残される配偶者の生活を守るため”のものです。」

遺言は“残された配偶者を守るため”であることを強調

夫婦の生活費・住まいの確保が最優先であると説明

子どもが反対する理由(費用で財産が減る)を丁寧に否定する

パターン4

財産管理は“夫婦の生活防衛”と伝える

誤解の修正

子どもが財産管理を嫌がるのは“親の財産が減る”という誤解が原因です。

講座での声かけ例:

「財産管理は財産を減らす仕組みではなく、“減らさないための生活防衛”です。」

財産管理は“財産を減らさないための仕組み”であると説明

認知症になると夫婦の生活費が止まる現実を示す

任意後見は“夫婦の生活を守る保険”という比喩を使う

パターン5

夫婦で“今日決める小さな一歩”を提示する

行動誘導

高齢者は大きな決断を避けるため、行動を細分化して提示する必要があります。

講座での声かけ例:

「今日は大きな決断はしなくて大丈夫です。まず“家族関係図を書いてみる”だけで一歩前進です。」

「まず家族関係図を紙に書く」など小さな行動を提示

夫婦で一緒にできる作業を選ぶ(心理的ハードルが下がる)

講座の最後に“夫婦で話し合う宿題”を渡す

パターン6

相談は“夫婦同席でないと受けられない”と明言する

決断の後押し

夫婦同席を条件にすることで、講座後の行動が“夫婦の共同作業”になる。

講座での声かけ例:

「相談は必ずご夫婦でお越しください。お一人の場合はお受けできません。」

夫婦で来ないと相談できないと明確に伝える

 

このステップを使うと何かが起こる

夫婦が「自分たちの問題だ」と気づく

子どもではなく“夫婦の生活”を守る準備だと理解する

大きな決断ではなく“小さな一歩”から始められる

講座後に夫婦で話し合う行動が自然に起こる

相談予約が“夫婦の共同決断”になる

つまり、 講座の中で夫婦が顔を見合わせる瞬間をつくることが、決断のスイッチです。

「講座スライドを夫婦心理に合わせて作りたい」というこのテーマは、終活講座の相談率を一気に上げる“最重要ポイント”です。

70〜80代夫婦が“動く”終活スライド

① 導入:夫婦が「自分たちの話だ」と気づくスライド

[夫婦の現実] 「80代のご夫婦の7割が“まだ何もしていない”」 「子どもは親の財産管理を想像以上に知らない」

共感の一言 「皆さんと同じように、ほとんどのご夫婦が“まだ大丈夫”と思っています」

② 夫婦心理を揺らす“家族の中の一番弱い人”スライド

質問スライド 「ご家族の中で、一番心配な方はどなたですか?」 「ご夫婦の方は、2分だけ話し合ってみてください」

③ 危険度ランク(A・B・C)を示すスライド

A:すぐに整理が必要なご家庭

B:数年以内にトラブルが起こりやすいご家庭

C:まだ余裕があるが、準備は必要

④ 夫婦が“放置すると困るポイント”を理解する

財産管理の放置で起こる3つの問題

o 銀行が使えなくなる

o 介護費用の支払いが止まる

o 子どもが手続きで数ヶ月拘束される

遺言を放置すると起こる3つの問題

o 相続人が増えて話がまとまらない

o 不動産が売れない

o 争いが起きるのは“仲が良い家族”

「行動しないという事実の宣告」

70〜80代の方は、

自分のことを「まだ大丈夫」と思いたい

決断を先送りしたい

夫婦で話すのが面倒 という心理が強いので、 “行動しないとどうなるか” を優しく突きつける言葉は、むしろ必要です。

正しい言い方:事実の宣告+救済の提示

講座用の一言

ここまでお話ししても、 実はほとんどのご夫婦は“今日のまま帰られます”。

そして、何も変わらないまま数年が過ぎて、 困るのはご本人ではなく“ご家族”です。

だから今日だけは、 ご夫婦で一つだけ、決めて帰ってください。 家族の中で一番心配な人は誰か。

それだけで、ご家族は本当に助かります。

夫婦心理の核心

「動かないのが普通です」と言われると安心する → 防衛本能が働かない

“家族が困る”と言われると行動動機が生まれる → 高齢者の行動理由は「家族のため」だけ

“一つだけ決めて”と言われるとハードルが下がる → 大きな決断ではなく、小さな一歩になる

夫婦で顔を見合わせる瞬間が生まれる → 行動のスイッチが入る

つまり、 挑発ではなく、優しい現実提示+小さな宿題 が最強です。

「夫婦向けの一言」

ご夫婦で来られている方は、 今日の帰り道の5分だけでいいので、 “うちは誰が一番心配か” を話してみてください。

それだけで、終活はもう始まっています。

 

講座クロージング読み上げ文

今日のお話を聞かれても、 実はほとんどのご夫婦は“このまま帰られます”。

そして、何も変わらないまま数年が過ぎて、 困るのはご本人ではなく ご家族 です。

だから今日だけは、 ご夫婦で一つだけ決めて帰ってください。

「うちは、家族の中で誰が一番心配か」

これを決めるだけで、終活はもう始まっています。

私のところでは、 今日の内容を踏まえて ご家族の状況に合わせた整理の仕方 を一緒に考える 個別相談もお受けしています。

資料の最後に、 相談をご希望の方が書ける欄 を小さく設けていますので、 必要な方だけ、そっとご記入ください。

ご夫婦とご家族が、 これからも安心して過ごせるように、 私もお手伝いできれば嬉しく思います。

高齢夫婦に刺さる”理由

行動しないのが普通です → 心の防御が下がる

家族が困る → 高齢者の行動理由は「家族のため」だけ

一つだけ決めてください → 決断のハードルが極端に下がる

夫婦で顔を見合わせる瞬間が生まれる → 行動スイッチ

小さな記入欄 → 売り込み感ゼロで自然に相談へ

水田さんの講座の温かさと専門性が、最も自然に伝わる形になっています。

夫婦2分ワークスライド

スライドタイトル

ご夫婦で2分だけ話し合ってみてください

スライド本文

質問は一つだけです。

「うちは、家族の中で誰が一番心配か?」

ご夫婦で来られている方は、 2分だけ、顔を見合わせて話してみてください。

ここを決めるだけで、 終活はもう始まっています。

ここから2分だけ、 ご夫婦で話し合う時間を取ります。

質問は一つだけです。

「うちは、家族の中で誰が一番心配か?」

これを決めるだけで、 終活はもう半分終わっています。

夫婦で顔を見合わせるこの“2分”が、 ご家族を守る最初の一歩になります。


 

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