相続相談福岡センター:〒818-0056 福岡県筑紫野市二日市北2-3-3-205
公正証書遺言で兄弟の一人と親族の甥そして叔父に相続させる遺言を作成しました。 この場合に親族に相続税は法定相続人以外の受遺者もかかるのか その計算方法は以下の通りです。
兄弟・甥・叔父など「法定相続人以外の受遺者」にも相続税はかかります。 さらに 相続税額が20%加算(2割加算) されます。 計算方法は「相続税の総額をまず法定相続人の法定相続分で計算 → その総額を実際の取得割合で按分 → 法定相続人以外は税額に20%加算」という流れです。
結論:法定相続人以外(甥・叔父など)にも相続税はかかる
国税庁は「遺贈で財産を取得した者は相続税の納税義務者」と明記。
また、法定相続人以外は 基礎控除の人数に含まれません。
法定相続人以外は「相続税が2割加算」される
兄弟・甥・叔父などは 一親等の血族ではないため、相続税額に20%加算 されます。
相続税の計算手順(わかりやすく簡略化)
①遺産総額を計算
例:遺産総額 6,000万円とします。
②基礎控除を引く
基礎控除=3,000万円+600万円×法定相続人の数 (※受遺者は人数に含まれない)
例:法定相続人が兄弟1人だけの場合 基礎控除=3,000万円+600万円×1=3,600万円 課税遺産総額=6,000万円−3,600万円=2,400万円
③課税遺産総額を「法定相続人の法定相続分」で分けて税率をかける
国税庁の方式(相続税の総額の計算)
兄弟の法定相続分=100% → 2,400万円に税率を適用 (税率は国税庁の速算表)
例:2,400万円の税率は15% 控除額=50万円 算出税額=2,400万円×15%−50万円=310万円 → これが「相続税の総額」
④相続税の総額を「実際の取得割合」で按分
遺言で
• 兄弟:1/3
• 甥:1/3
• 叔父:1/3 とされている場合:
各人の税額=310万円×(取得した財産額 ÷ 6,000万円)
各人の取得額=2,000万円 → 310万円×(2,000万円÷6,000万円) → 310万円×1/3=約103万円 (ここまでは全員同じ)
⑤法定相続人以外は「税額に20%加算」
• 兄弟(法定相続人)→加算なし 税額=約103万円
• 甥(法定相続人ではない)→20%加算 税額=103万円×1.2=約124万円
• 叔父(法定相続人ではない)→20%加算 税額=103万円×1.2=約124万円
まとめ(セミナー資料向け要点)
• 法定相続人以外(甥・叔父など)にも相続税はかかる
• 基礎控除の人数には含まれない
• 相続税額が20%加算される
• 計算は「相続税の総額 → 実際の取得割合で按分 → 法定相続人以外は20%加算」
法定相続人以外への遺贈の注意点
法定相続人以外へ遺贈する場合は、相続税・遺留分・不動産の税負担・手続きの複雑化など、必ず押さえるべき注意点があります。 以下は、行政書士としてそのままセミナー資料に貼れるように、重要ポイントだけを整理した実務向けまとめです。
法定相続人以外への遺贈の注意点
① 遺留分侵害に注意(最重要)
法定相続人(配偶者・子・直系尊属)には「遺留分」があります。 遺留分を侵害すると、遺留分侵害額請求が発生し、遺贈を受けた第三者が返還を求められる可能性があります。
→ 対策:遺言書に付言事項で理由を丁寧に記載し、事前に相続人へ説明しておくと紛争予防に有効。
② 相続税が必ず課税される(基礎控除人数に含まれない)
法定相続人以外の受遺者は、基礎控除の人数に含まれません。 そのため、相続税が発生しやすくなる点に注意。
基礎控除=3,000万円+600万円×法定相続人の数 (受遺者は人数に含まれない)
③ 相続税が「2割加算」される(税負担が重い)
配偶者・一親等の血族以外への遺贈は、相続税額が20%加算されます。 甥・姪・叔父・友人・法人などが該当。
④ 不動産を遺贈すると税負担が大きくなる
法定相続人以外が不動産を取得する場合:
• 登録免許税が相続の5倍(2.0%)
• 不動産取得税が課税(原則3%)
→ 相続人へ相続させる場合(0.4%・非課税)と大きな差が出るため、遺贈先が不動産を受け取れるか事前確認が必須。
⑤ 受遺者が遺贈を放棄する可能性がある
受遺者は遺贈を拒否できます。 特に不動産や負担付遺贈の場合、管理・税金・手続きの負担から放棄されるケースも。
⑥ 遺言執行者を必ず指定するべき
法定相続人以外への遺贈は、相続人が手続きを進めてくれない可能性があります。 遺言執行者を指定しておくと、遺贈の実現がスムーズ。
⑦ 農地・借地権などは特別な許可が必要な場合あり
農地の遺贈は農地法の許可が必要。 借地権・借家権は地主・家主の承諾が必要。
⑧ 法人への遺贈は譲渡所得税が発生する場合あり
不動産や株式を法人へ遺贈すると、値上がり益に対して譲渡所得税が課税されるケースがあります。 (公益法人等は非課税の例外あり)
実務で必ず押さえるべき「遺言書の書き方」
• 法定相続人には 「相続させる」
• 法定相続人以外には 「遺贈する」
→ この一言の違いで、登記・税負担・手続きが大きく変わる
まとめ(セミナー資料向け要点)
• 法定相続人以外への遺贈は「遺留分」「税負担」「手続き」が大きな注意点
• 相続税は基礎控除人数に含まれず、20%加算
• 不動産遺贈は税負担が重く、放棄される可能性も
• 遺言執行者の指定は必須
• 書き方は「相続させる」「遺贈する」を厳密に使い分ける
不動産を法定相続人以外に遺贈する場合の税金
不動産を法定相続人以外に遺贈すると、相続税に加えて「登録免許税(5倍)」「不動産取得税(相続人は非課税だが遺贈は課税)」が発生し、税負担が大幅に増えます。 さらに、受遺者が兄弟・甥・叔父・友人などの場合は 相続税が20%加算(2割加算) されます。
不動産を法定相続人以外に遺贈した場合の税金
① 相続税(必ず課税)+20%加算
法定相続人以外(兄弟・甥・叔父・友人・内縁の妻など)が不動産を取得すると、 相続税が課税され、さらに税額が20%加算されます。
• 基礎控除は「法定相続人の人数」で計算
• 受遺者は人数に含まれないため、基礎控除が増えない
② 登録免許税(相続の5倍:2.0%)
不動産の名義変更時にかかる税金。 法定相続人の場合:0.4% 法定相続人以外への特定遺贈:2.0%(5倍)
例:固定資産税評価額2,000万円の土地 → 登録免許税=2,000万円 × 2%=40万円
③ 不動産取得税(相続は非課税だが遺贈は課税)
法定相続人が相続で取得する場合:非課税 法定相続人以外が特定遺贈で取得する場合:課税(原則3%)
例:評価額2,000万円 → 不動産取得税=2,000万円 × 3%=60万円
④ (場合により)法人が受け取ると法人税がかかる
受遺者が法人の場合、 不動産の取得は「受贈益」として 法人税の課税対象。
⑤ (場合により)被相続人側に譲渡所得税が発生することがある
不動産を法人へ遺贈した場合など、 「みなし譲渡」とされて 被相続人側に譲渡所得税が発生するケースあり。
不動産遺贈の税負担まとめ(一覧)
税金 法定相続人 法定相続人以外
相続税 課税(特例あり) 課税+20%加算
基礎控除 人数に含まれる 含まれない
登録免許税 0.4% 2.0%(5倍)
不動産取得税 非課税 課税(3%)
所得税・住民税 かからない かからない(個人)
法人税 なし 法人は課税
実務で必ず注意すべきポイント
● 不動産だけを第三者に遺贈すると「納税資金が足りない」問題が起きやすい
不動産は換金しないと税金が払えないため、受遺者が困るケースが多い。
● 遺言執行者を必ず指定する
相続人が協力しないと登記が進まないため、遺言執行者の指定は必須。
● 遺留分侵害に注意
不動産を第三者に渡すと遺留分侵害が起きやすい。
セミナー資料向け「結論だけの要点」
• 法定相続人以外への不動産遺贈は 相続税+20%加算
• 登録免許税は 相続の5倍(2%)
• 不動産取得税 3%が課税
• 法定相続人以外は基礎控除人数に含まれない
• 不動産だけの遺贈は納税資金不足になりやすい
不動産遺贈の最適な遺言構成とは
不動産を法定相続人以外に遺贈する遺言の“最適構成”は、①不動産を登記簿どおり正確に特定し、②遺留分・税負担を踏まえた配分設計を行い、③遺言執行者を必ず指定し、④別紙一覧表で整理することです。 これは、「不動産遺言の成功条件」です。
不動産遺贈の最適な遺言構成
① 不動産を登記簿どおり正確に特定する(最重要)
不動産は「住所」ではなく 登記事項証明書の記載をそのまま転記 します。 曖昧な記載は紛争の原因になります。
書き方(例)
所在:福岡県筑紫野市〇〇町〇丁目〇番地 地番:〇〇番 地目:宅地 地積:150.00㎡ 家屋番号:〇〇番 種類:居宅 構造:木造瓦葺2階建 床面積:1階 80.00㎡、2階 70.00㎡
ポイント
• 「住所」と「地番」は別物(必ず登記を確認)
• 土地と建物は別々に書く
• 未登記建物がある場合は特定方法を工夫する(明細書添付など)
② 法定相続人以外への遺贈は“遺留分”と“税負担”を踏まえて構成する
不動産を第三者に遺贈すると、相続人の遺留分侵害が起きやすい。 また、法定相続人以外は 相続税20%加算・不動産取得税課税・登録免許税5倍 など負担が大きい。
構成のコツ
• 不動産を第三者へ → 相続人には代償金や別財産を配分してバランス調整
• 付言事項で「なぜその人に遺贈するのか」を丁寧に記載(紛争予防)
• 税負担に耐えられるか事前に確認(特に甥・叔父・友人など)
③ 遺言執行者を必ず指定する(不動産遺贈では必須)
不動産を法定相続人以外に遺贈すると、相続人が協力しないケースが多い。 遺言執行者がいれば、相続人の協力なしで登記が進む。
記載例
遺言執行者として、行政書士〇〇〇〇(住所・生年月日)を指定する。
④ 複数不動産がある場合は“別紙一覧表”を添付する
一覧表は実務で非常に有効。 登記・売却・管理の際に家族が迷わない。
別紙一覧表(例)
番号 所在地 種類 受遺者 備考
1 筑紫野市〇〇町 土地 甥A 自宅
2 太宰府市〇〇 建物 叔父B 賃貸中
3 佐賀県〇〇 別荘 友人C 売却予定
⑤ 不動産の評価額を必ず確認し、全体のバランスを取る
不動産は評価額が大きく、他の相続人との公平性が崩れやすい。 遺留分侵害の典型パターン。
対策
• 固定資産評価証明書で評価額を把握
• 現金・預貯金とのバランスを調整
• 必要なら代償金条項を入れる
⑥ 文言は「相続させる」と「遺贈する」を厳密に使い分ける
• 法定相続人 → 相続させる
• 法定相続人以外 → 遺贈する
この違いで、登記方法・税負担・手続きが変わる。
⑦ 最適な遺言方式は“公正証書遺言”
不動産を含む遺言は、専門家も「公正証書遺言が最も安全」と明言。 理由:
• 公証人が登記簿を確認
• 法的ミスがほぼゼロ
• 原本を公証役場が保管
• 検認不要で手続きが早い
不動産遺贈の最適構成(まとめ)
• 不動産は登記簿どおり正確に特定
• 法定相続人以外への遺贈は遺留分・税負担を必ず考慮
• 遺言執行者は必ず指定
• 別紙一覧表で整理
• 評価額を確認し全体のバランスを取る
• 文言は「相続させる」「遺贈する」を厳密に使い分ける
• 公正証書遺言が最適
不動産遺贈の最適な文例
不動産を法定相続人以外に遺贈する場合の“最適な文例”は、①不動産を登記簿どおり正確に特定し、②遺言執行者を必ず指定し、③付言事項で理由を丁寧に書く構成
不動産遺贈の最適な文例(公正証書遺言向け)
◆第〇条(不動産の遺贈)
私の所有する下記不動産を、甥 山田太郎(昭和〇年〇月〇日生)に遺贈する。
【不動産の表示】 (1)土地 所在 福岡県筑紫野市〇〇町〇丁目 地番 〇〇番 地目 宅地 地積 150.00㎡
(2)建物 所在 福岡県筑紫野市〇〇町〇丁目〇番地 家屋番号 〇〇番 種類 居宅 構造 木造瓦葺2階建 床面積 1階 80.00㎡ 2階 70.00㎡
※土地と建物は別々に記載すること。
◆第〇条(遺言執行者)
本遺言の内容を実現するため、遺言執行者として行政書士 水田耕二(住所・生年月日)を指定する。 遺言執行者は、相続人その他の利害関係人の協力を要することなく、遺贈の登記その他一切の手続を行うことができる。
◆第〇条(遺留分に関する配慮)
本遺言の内容が、法定相続人の遺留分を侵害する場合には、民法の定める範囲で調整されることを妨げない。
◆付言事項(紛争予防のため必須)
甥の山田太郎には、私の生活を長年支えてくれた感謝の気持ちから、この不動産を遺贈することにしました。 法定相続人の皆さんには、これまでの支援に深く感謝しています。 本遺言は、私の真意に基づくものであり、皆さんが円満に手続きを進めてくれることを願っています。
この文例が“最適”である理由(実務ポイント)
• 不動産を登記簿どおり正確に特定している
• 法定相続人以外への遺贈では必須の遺言執行者を指定
• 遺留分侵害の可能性に配慮した条項を入れている
• 紛争予防のための付言事項が丁寧
• 公正証書遺言の形式にそのまま使える構成
• 筑紫野市・太宰府市の実務でも問題なく使える内容
別紙一覧表(複数不動産がある場合)
別紙(不動産一覧表)を本遺言の一部として添付する。
一覧表例:
番号 所在地 種類 受遺者 備考
1 筑紫野市〇〇町 土地・建物 甥A 自宅
2 太宰府市〇〇 土地 叔父B 駐車場
3 佐賀県〇〇 別荘 友人C 売却予定
元気なうちに検討することが何より大切になります。
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