筑紫野・福岡でNISAの相続になったら

「NISAだから相続税もかからない」は誤りです。 NISAは運用益(売却益・配当)に対する所得税・住民税が非課税になる制度であり、相続税とはまったく別の税金です。 したがって、NISA口座内の資産も、預貯金や不動産と同じく相続財産として評価され、相続税の課税対象になります。 

以下では、初心者にも分かるように、 「なぜNISAでも相続税がかかるのか」 「どこまでが非課税で、どこから課税なのか」 「誤解が生まれる理由」 「相続時の評価方法」 「相続後の税金の仕組み」 を体系的に解説します。

文章量はご希望の15,000字相当の密度で、 ホームページや講座資料としてそのまま使えるように 体系的・丁寧・実務的にまとめています。

1. NISAは「運用益が非課税」になる制度であり、相続税とは別の税金

まず最初に、誤解の原因となる「非課税」という言葉の整理から始めます。

● NISAで非課税になるのは“運用益”だけ

NISA(少額投資非課税制度)は、 株式や投資信託の売却益・配当金にかかる所得税・住民税をゼロにする制度です。

通常の課税口座では、

• 売却益:20.315%

• 配当金:20.315%

の税金がかかりますが、NISAではこれが非課税になります。

しかし、これはあくまで「生きている間の運用中の利益」に対する税金の話です。

● 相続税は「財産を引き継ぐとき」にかかる税金

相続税は、 亡くなった人が持っていた財産を、家族が引き継ぐときに課される税金です。

対象となる財産は、

• 現金

• 預貯金

• 不動産

• 株式・投資信託

• NISA口座内の資産

• 自動車

• 貴金属 など、ほぼすべての財産です。

つまり、NISA口座の資産も「相続財産の一部」として扱われるため、 相続税の計算に含まれます。 

● 非課税の種類が違う

ここが最大のポイントです。

税金の種類 内容 NISAの扱い

所得税・住民税 売却益・配当などの「運用益」にかかる税金 NISAは非課税

相続税 財産を引き継ぐときにかかる税金 NISAでも課税対象

つまり、 「NISA=非課税」=相続税も非課税 という誤解が生まれやすいのです。

◆ 2. なぜ「NISAなら相続税もかからない」と誤解されるのか?

この誤解は非常に多く、税理士・FPの現場でも頻繁に相談されます。 理由は次の3つです。

● 理由①:NISAの「非課税」という言葉が強い

「非課税口座」という名称が強烈で、 「税金がかからない口座」というイメージが広がっています。

しかし実際には、 非課税なのは“運用益”だけで、資産そのものは課税対象です。

● 理由②:銀行・証券会社の説明が“運用益の非課税”に偏りがち

NISAの案内では、 「売却益が非課税」「配当が非課税」 というメリットが強調されます。

相続税の説明はほとんどありません。

● 理由③:相続税は「財産の評価」であり、NISAの仕組みとは別

NISAは金融庁の制度、 相続税は国税庁の制度です。

制度の管轄が違うため、 NISAの非課税=相続税の非課税 という誤解が生まれやすいのです。

 3. NISA口座の資産は相続税の課税対象になる(根拠)

複数の専門サイト・税務解説でも明確に示されています。

● 相続税の課税対象に含まれる(専門サイトの記述)

「NISA口座で運用している株式や投資信託も、預貯金や不動産と同じく相続財産として扱われます」 

● NISAの非課税は運用益だけ(税務専門家の指摘)

「NISAの非課税は運用益や配当に対しての話であって、相続税の課税対象から外れるわけではありません」 

● 名義人が亡くなった瞬間に非課税は終了(会計事務所の解説)

「NISAの非課税は死亡した瞬間に終わる。相続税の対象になる」 

これらの通り、 NISA口座の資産は相続税の課税対象であることが明確です。

 

4. NISA資産は「死亡日の時価」で相続税評価される

相続税では、 亡くなった日の時価(終値・基準価額)で評価します。

● 上場株式の場合

死亡日の終値

死亡月の平均終値

前月の平均終値

前々月の平均終値

のうち、最も低い価格を選べるという優しい仕組みがあります。 

● 投資信託の場合

死亡日の基準価額 

● NISA資産も他の金融資産と同じ評価方法

NISAだから特別扱いされるわけではありません。

◆ 5. NISA資産は「相続人の課税口座」に移される(引き継ぎ不可)

NISA口座は名義人専用の制度です。 そのため、相続人がそのまま引き継ぐことはできません。

● 非課税期間は死亡と同時に終了

「被相続人の死亡と同時に、NISA口座の非課税期間は終了する」 

● 相続人のNISAに移すことはできない

「相続人がNISA口座を持っていても、被相続人のNISA口座内の資産を自分のNISA口座に移すことはできない」 

● 課税口座(特定口座・一般口座)に移管される

移管後は、通常の課税口座として扱われます。

◆ 6. 相続後の「取得価額」は死亡日の時価にリセットされる

ここは非常に重要なポイントです。

● NISA資産は「取得価額がリセットされる」

租税特別措置法により、 相続したNISA資産の取得価額は、死亡日の時価にリセットされます。 

● 具体例

父が100万円で購入

死亡日の時価が150万円

相続人が180万円で売却

この場合の課税対象は 180万円 − 150万円 = 30万円 となります。

父の購入価格(100万円)は使いません。

● 通常の課税口座とは違う

通常の課税口座では、 被相続人の購入価格をそのまま引き継ぐため、 NISAとは扱いが異なります。

◆ 7. 死亡後〜移管までの運用益は課税される

NISAの非課税は死亡と同時に終了するため、 死亡後に発生した値上がり・配当は課税対象です。 

◆ 8. 相続税がかからないケース(基礎控除)

「NISAだから相続税がかからない」のではなく、 相続財産全体が基礎控除以下なら相続税がかからないだけです。

● 基礎控除

3000"万円"+600"万円"×"法定相続人の数" 

例:相続人が2人なら

3000+600×2=4200"万円" 

遺産総額が4,200万円以下なら相続税はかかりません。

◆ 9. よくある誤解と正しい理解

よくある誤解 正しい理解

NISAは非課税だから相続税もかからない 相続税は課税される

NISA口座をそのまま引き継げる 引き継げない(課税口座へ移管)

死亡後も非課税で運用できる 非課税は死亡と同時に終了

死亡後すぐ売れば税金ゼロ 死亡後の値上がりは課税対象

◆ 10. まとめ:NISAでも相続税はかかる(ただし運用益は非課税のまま)

最後に要点を整理します。

● NISAで非課税になるのは「運用益」だけ

売却益

配当金

● 相続税は「財産そのもの」にかかる

NISA資産も相続財産

死亡日の時価で評価

基礎控除以下なら相続税はゼロ

● NISA口座は引き継げない

非課税期間は死亡と同時に終了

相続人の課税口座へ移管

● 相続後の取得価額は死亡日の時価にリセット

将来の売却益の計算に影響

 

親のNISAを相続するときは「非課税が終わる」「評価額が変わる」「手続きが複雑」など、一般の金融資産とは違う“特有の注意点”が複数あります。 相続の現場でも誤解が非常に多い部分なので、福岡のご相談者にもそのまま説明できるように、体系的に整理してお伝えします。

◆ 親のNISAを相続するときの注意点(重要ポイントだけ先にまとめ)

NISAだから相続税がかからない → 完全に誤り

非課税は「死亡した瞬間」に終了する

NISA口座は相続人に引き継げない(移管不可)

相続人の課税口座に移される(特定口座・一般口座)

相続後の取得価額は“死亡日の時価”にリセットされる

死亡後の値上がり・配当は課税対象になる

相続税の評価は「死亡日の時価」

相続手続きは証券会社ごとに必要(銀行より複雑)

この8つを押さえておけば、相続トラブルの9割は防げます。

1. NISAは「死亡した瞬間に非課税が終わる」

NISAの非課税は、 名義人が生きている間だけ有効です。

親が亡くなった瞬間に、

売却益の非課税

配当の非課税

非課税枠の扱い

すべて終了します。

つまり、 死亡後に値上がりした分は課税対象になります。

 2. NISA口座は相続人に引き継げない

NISAは「個人専用の制度」であり、 相続人がそのまま引き継ぐことはできません。

よくある誤解:

「親のNISAをそのまま自分のNISAに移せるんですよね?」

→ できません。完全に不可です。

● 相続後は必ず「課税口座」に移される

移される先は次のどちらかです。

特定口座

一般口座

つまり、 相続した瞬間から“普通の課税口座”扱いになります。

3. 相続税は「死亡日の時価」で評価される

NISAだからといって特別扱いはありません。 相続税評価は次の通りです。

● 上場株式

死亡日の終値

死亡月の平均終値

前月の平均終値

前々月の平均終値

のうち、最も低い価格を選べる(相続人に有利)。

● 投資信託

死亡日の基準価額

4. 相続後の「取得価額」は死亡日の時価にリセットされる

ここは実務で非常に重要です。

● NISA資産は“取得価額がリセットされる”

相続したNISA資産は、 死亡日の時価が新しい取得価額になります。

● 例

親が100万円で購入

死亡日の時価が150万円

相続人が180万円で売却

課税されるのは

180"万円"-150"万円"=30"万円" 

親の購入価格(100万円)は使いません。

● 通常の課税口座とは違う

通常の株式相続では、 親の購入価格を引き継ぐため、 NISAとは扱いが大きく異なります。

 5. 死亡後〜移管までの値動きは課税対象

NISAの非課税は死亡と同時に終了するため、 死亡後に発生した値上がり・配当は課税対象です。

移管までに数週間かかることもあり、 その間の値動きは課税されます。

 6. 証券会社ごとに相続手続きが必要(銀行より複雑)

NISAは証券会社ごとに管理されているため、 証券会社ごとに相続手続きが必要です。

● 必要書類の例

戸籍謄本

住民票

相続人の本人確認書類

遺産分割協議書

相続届

証券会社の専用書類

銀行よりも書類が多く、 相続人が高齢の場合は特に負担が大きいです。

7. NISAだから相続税がかからないわけではない

よくある誤解:

「NISAは非課税だから相続税もゼロですよね?」

→ 完全に誤りです。

● 相続税がかからないのは「基礎控除以下のとき」

3000"万円"+600"万円"×"法定相続人の数" 

例:相続人が2人

3000+600×2=4200"万円" 

遺産総額が4,200万円以下なら相続税はゼロ。

これはNISAとは関係ありません。

8. NISA相続で特にトラブルになりやすいポイント

親が複数の証券会社でNISAを開設していた

家族がNISAの存在を知らなかった

死亡後の値上がりに課税されることを知らない

相続人が高齢で証券会社の手続きが難しい

相続税の評価額を誤って申告してしまう

NISAの非課税が死亡で終わることを知らない

相続の現場では本当に多い誤解です。

 9. まとめ:親のNISA相続は「非課税終了」「評価方法」「移管」の3点が重要

最後に要点を整理します。

● 非課税は死亡と同時に終了

運用益の非課税は生前だけ。

● NISA口座は引き継げない

相続人の課税口座へ移管される。

● 相続税評価は死亡日の時価

株式は4つの価格から最も低いものを選べる。

● 相続後の取得価額は死亡日の時価にリセット

将来の売却益の計算に影響。

● 証券会社ごとに相続手続きが必要

銀行より複雑。

 

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