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遺言の落とし穴
公正証書遺言で遺言執行者を選任していない場合、遺言書自体が無効になることはありません。ただし、相続手続きの負担やトラブルのリスクが大幅に増加します。
具体的な影響、起こりうる問題は以下の通りです。
1. 相続人全員の協力が必要になり、手続きが難航する
遺言執行者がいれば、その人単独(1人だけ)で預貯金の解約や不動産の名義変更を進めることができます。しかし、執行者がいない場合は原則として相続人全員が共同で手続きを行う必要があります。
• 書類集めの負担: 金融機関や法務局での手続きにおいて、相続人全員の印鑑証明書や署名を求められるケースが多々あります。
• 非協力的な相続人がいる場合: 遺言内容に不満を持つ相続人が1人でもいて署名や捺印を拒否した場合、手続きが完全にストップしてしまいます。
2. 「遺言執行者しかできない手続き」がある場合、そのままでは進まない
遺言の内容に以下の事項が含まれている場合、法律上、遺言執行者しか手続きを行うことができません。そのため、選任されていない状態では手続きを一切進めることができなくなります。
• 認知(婚姻関係にない相手との間の子を、自分の子と認めること)
• 推定相続人の廃除・廃除の取消し(虐待などを理由に、特定の相続人から相続権を剥奪すること)
3. 家庭裁判所への「選任申立て」という余計な手間とコストがかかる
手続きが進まない、あるいは上記のように必ず執行者が必要な事項がある場合は、後から家庭裁判所に「遺言執行者選任の申立て」を行う必要が出てきます。
• 裁判所を介するため、数ヶ月単位の時間がかかります。
• 必要書類の収集や申立ての手間など、残された家族に大きな負担を強いることになります。
対処法・今後の進め方
もしこれから遺言書を作成するのであれば、トラブルを未然に防ぐために遺言執行者を指定しておくことを強くおすすめします。信頼できる家族だけでなく、弁護士や司法書士などの専門家を指定することも可能です
公正証書遺言で遺言執行者を選任していない場合、遺言書自体が無効になることはありませんが、相続手続きの負担やトラブルのリスクが大幅に増加します。
具体的な影響や起こりうる問題は以下の通りです。
1. 相続人全員の協力が必要になり、手続きが難航する
遺言執行者がいれば、その人単独(1人だけ)で預貯金の解約や不動産の名義変更を進めることができます。しかし、執行者がいない場合は原則として相続人全員が共同で手続きを行う必要があります。
• 書類集めの負担: 金融機関や法務局での手続きにおいて、相続人全員の印鑑証明書や署名を求められるケースが多々あります。
• 非協力的な相続人がいる場合: 遺言内容に不満を持つ相続人が1人でもいて署名や捺印を拒否した場合、手続きが完全にストップしてしまいます。
2. 「遺言執行者しかできない手続き」がある場合、そのままでは進まない
遺言の内容に以下の事項が含まれている場合、法律上、遺言執行者しか手続きを行うことができません。そのため、選任されていない状態では手続きを一切進めることができなくなります。
• 認知(婚姻関係にない相手との間の子を、自分の子と認めること)
• 推定相続人の廃除・廃除の取消し(虐待などを理由に、特定の相続人から相続権を剥奪すること)
3. 家庭裁判所への「選任申立て」という余計な手間とコストがかかる
手続きが進まない、あるいは上記のように必ず執行者が必要な事項がある場合は、後から家庭裁判所に「遺言執行者選任の申立て」を行う必要が出てきます。
• 裁判所を介するため、数ヶ月単位の時間がかかります。
• 必要書類の収集や申立ての手間など、残された家族に大きな負担を強いることになります。
対処法・今後の進め方
もしこれから遺言書を作成するのであれば、トラブルを未然に防ぐために遺言執行者を指定しておくことを強くおすすめします。信頼できる家族だけでなく、弁護士や行政書士などの専門家を指定することも可能です。
すでに遺言書が完成しており、執行者が指定されていない場合の対応など、さらに詳しい状況に合わせてご案内できます。
すでに遺言書が完成しており、執行者が指定されていない場合の対応を教えてください
すでに公正証書遺言が完成しており、遺言執行者が指定されていない場合の対応は、「まだ遺言者が健在(生前)か」、あるいは「すでに相続が発生している(亡くなっている)か」によって大きく2つに分かれます。
パターンA:遺言者がまだご健在
まだご健在であれば、いくらでも事前の修正や追加が可能です。
• 対応方法:遺言書の変更(追加)手続きを行う
o 公正証書遺言の一部を変更し、遺言執行者を追加する記述を付け足します。
o 再度公証役場へ行き、「前回の遺言に遺言執行者を指定する」という内容の公正証書(変更遺言)を作成するのが確実です。
o ※公証人手数料などの実費が数万円程度かかりますが、死後のトラブルや裁判所の手続きの手間を考えれば、生前にやっておく価値は非常に高いです。
パターンB:すでに相続が発生している(亡くなっている)
すでに遺言者が亡くなっている場合は、遺言書を書き換えることはできないため、以下の2つのいずれかのルートで進めます。
1. 相続人全員が協力して手続きを進める(裁判所を使わない)
遺言の内容に「子の認知」や「相続人の廃除」が含まれておらず、相続人全員の仲が良くて協力が得られるなら、遺言執行者がいなくても手続きは可能です。
• 遺言書、亡くなった方の戸籍謄本、相続人全員の署名・実印・印鑑証明書を揃えて、銀行や法務局(不動産登記)で順次手続きを行います。
2. 家庭裁判所に「遺言執行者選任の申立て」をする(確実なルート)
「手続きが多すぎて相続人だけでは負えない」「遺言内容に不満を持つ人がいて協力してくれない」「相続人以外の人に財産をあげる(遺贈)内容になっている」という場合は、家庭裁判所に選任してもらうのがベストです。
• 申立人: 利害関係人(相続人、遺産をもらう受遺者、債権者など)
• 申立先: 亡くなった方の最後の住所地を管轄する家庭裁判所
• 費用: 収入印紙800円分 + 連絡用の切手代
• 結果: 裁判所が認めれば、遺言執行者が選任されます(申立時に「この人を執行者にしてほしい」と希望の候補者(弁護士や行政書士、家族などを推薦することも可能です)。選任された執行者は、他の相続人の協力を得ることなく、単独で預貯金の解約や名義変更を進められるようになります。
公証人は遺言執行者の選任をアドバイスしない
公証人が遺言執行者の指定を強く勧めなかった・アドバイスしなかったのは、遺言執行者の指定が法律上「任意(強制ではない)」であることと、公証人の役割が「依頼された意思の適法性確認と文書化」にとどまる中立的な立場であるためです。
公証人が個別の事情に深く踏み込んで執行者の指定を積極推奨しなかったり、結果的にスルーされてしまったりする背景には、いくつかの実務的な理由があります。
• 法律上、必須ではないため: 遺言執行者は「子の認知」や「相続人の廃除」といった一部の特殊な事項を除き、基本的には「指定しなくても遺言自体は有効に成立する(相続人全員で執行できる)」任意的記載事項です。法律の枠組みを満たしていれば、執行者がなくても公証人はそのまま公正証書を作成します。
• 公証人は「相談役・コンサルタント」ではなく「認証を行う法律家」であるため: 公証人の主な仕事は、遺言者が自分の意思でその内容を話しているか(口授の確認)、法律上の不備や無効事由がないかを確認し、公文書として証明することです。家族間の将来のトラブル予測や、実務の手間まで手取り足取りアドバイスする「人生相談や相続コンサルティング」の業務範囲は、本来の公証人の職務を超えています。
• 持ち込まれた原案や本人の意向を尊重するため: 遺言者自身(または同席した弁護士や司法書士などの代理人)が「この財産をこの人に相続させる」という明確な原案や希望を持って公証役場を訪れた場合、公証人はその依頼内容の適法性を審査して形にするのが基本です。本人が希望していない項目や、白紙の状態で「誰を指名すべきか分からない」部分を無理に決めることはありません。
• 特定の個人や専門家を推すことができない立場のため: 公証人は特定の親族を執行者に指名するよう誘導したり、「〇〇という弁護士に頼みなさい」と特定の専門家や業者を斡旋・推奨したりすることが立場上できません。適任者が思い当たらない遺言者に対して、公証人自身が代わって引き受けることもできないため、結果的に言言及されないまま進むことがあります。
すでに執行者のいない公正証書遺言をお持ちの場合、実際の相続手続きをご自身たちだけで進められそうですか?
あるいは専門家を間に挟むべきかでお悩みでしょうか?
状況に合わせて具体的な進め方をお伝えできます。
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